例年より開幕が遅れたプロ野球も1ヶ月が過ぎました。
その中で一際注目を集めているのがオリックスバファローズの山本由伸投手です。
Wikipediaより
最速158km/hのストレートを軸にスライダー・スプリット・カーブ・シュート・カットボールを操りバッターからアウトを奪っていきます。
本日はそんな山本投手の胸郭の使い方についてお話ししていきます。
ぜひご覧ください。
胸郭とは?
胸郭と言って聞いたことがあるという方は少ないんじゃないかと思います。
胸郭と言うのは胸の骨格のことです。
- 胸骨
- 肋骨
- 胸椎(背骨)
これらが組み合わさって肺や心臓などの臓器を支え、守っているのが胸郭です。
ではこの部分をどうやって使えば良いピッチングに繋がるのでしょうか?
こちらは山本由伸投手の分割フォームです。
(画像が粗めですいません)
この投球フォームの1コマ
この角度から見ると腕〜背中〜股関節にかけて逆Cの字になっています。
胸郭を柔らかく使えている投手はリリースの直前この形になることが多いです。
胸郭が1番先行して肩と肘・股関節がついてくるイメージです。
ニューヨークヤンキースの世界最速169km/を投げるアロルディス・チャップマン投手や
シアトル・マリナーズの菊池雄星投手も胸郭を上手に使って最速158km/のストレートを投げ込みます。
この形の最大の利点は身体のしなりを作ることでトップからリリースポイントまでの加速距離が取れることです。
加えて胸郭が柔らかいと、胸の筋肉の張りが大きく取れます。
そしてそれを元に戻す動き。つまり伸張反射動作によって縮まり腕が振られてくるため、球速も上がります。
ご紹介した上記の3投手の球速にも間違いなく関係しているでしょう。
そしてもう一つ。
この身体の逆Cの形のしなりが作られると肩と肘への負担が極端に減ります。
下半身のパワーが股関節から伝わってきて、胴体(胸郭)が先行して、肩甲骨から腕が振られてくるため「自分の意識で腕を振る」感覚が無くなるでしょう。
逆に胸郭が硬い人はこのしなりの形が作れないため、その分肩や肘への負担が増してケガに繋がるリスクが高まってしまいます。
では次に胸郭を柔らかく使うためのストレッチやトレーニングをご紹介していきます。
呼吸も楽にする胸郭ストレッチ
元オリックスバファローズのトレーナーの高島誠さんの胸郭エクササイズ動画です。
私はこの筒がないので小さめのバランスボールを下に敷いてトレーニング前後で伸ばして胸郭を柔らかくしています。
#胸郭エクササイズ pic.twitter.com/HwxJ5rWVJj
— まっけい。@野球ブログ&YouTube (@bktatata2417) 2020年7月24日
#胸郭エクササイズ② pic.twitter.com/jtXHwEqE1Q
— まっけい。@野球ブログ&YouTube (@bktatata2417) 2020年7月24日
#胸郭エクササイズ③
顔面はスルーしてください。 pic.twitter.com/MqvUSCVe9A— まっけい。@野球ブログ&YouTube (@bktatata2417) 2020年7月24日
1・2番目のエクササイズで胸郭を張る際は肩甲骨を背骨に寄せる動きを、丸める際は背骨から肩甲骨を離す動きを意識をもってやってみてください。
また胸郭が柔らかく(胸を反る動き)なってくることによって反り腰やヘルニアの予防にも繋がるので是非お試しください。
現代人は固まりがち
現代はスマートフォン一台あれば有益な情報をいつでもいくらでも引き出せるようになりました。
しかし、あの小さい画面を見るために何時間もうつむきがちな姿勢を取ってしまいては、胸郭は硬くなり呼吸も浅くなり首・肩・背部の筋肉まで固まってしまいます。
投球で胸郭が使えていないなと思う方、日々の生活で呼吸が浅いなと感じる方は一度まず、自分の胸郭の柔軟性を確認し硬ければしっかりほぐしていきましょう。
胸郭の柔軟性を高めるだけで日常生活動作が楽になったり投球パフォーマンスが飛躍的に上昇するかもしれません。
その他に球速や投球フォームに関する記事もいくつか書いていますのでよろしければそちらもご覧ください。
ではまた。
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