前回の記事でホームランを打つための打球角度について詳しくお話ししました。
今回は打球速度についてお話ししていきます。
速度だけなら7時よりも9時?
前回の記事でアーロン・ジャッジ選手が
ボールを時計に見立てて、7時~8時を狙って打つ
この感覚で打っていると言いました。
http://89bible.com/baseball-progress-2545-2/ (画像はこちらからお借りしました)
確かに7時を打つとバレルゾーンにいい角度で打球を入れやすくなります。
しかし、打球速度だけを考えると、ボールの中心を捉えることが最も重要です。
フライよりもライナーの方が打球速度は速くなります。
ジャッジ選手も打球速度だけで考えると
「7時ではなく9時を打つ」=ボールの中心を打つ
この方が速度は最大化します。
つまり、ホームランの打球はその選手にとって一番速度の大きな打球ではなく、わずかに中心を外した打球と言えます。
逆一本足打法
さて、具体的な打球速度を上げるための練習ですが
私は正面からトスしてもらうティーをやっています。
正面に一枚ネットを用意して投げ手は隠れながらトスします。
*この時打球角度は気にせず、ライナー性の打球でOKです。自分の打球速度を最大化することを目的としてください。
https://ameblo.jp/baseball-baseball-bb/entry-11430016595.html (画像はこちらからお借りしました)
斜めではなく正面からの理由は
出来るだけ試合と同じように
真正面から来るボールに対してどうアプローチしていくか
これを練習でも考えていきたいからです。
斜めですとインステップになりがちでどうしてもスイングが回転不足になってしまう傾向にあるため、私はあまりお勧めしません。
その際に意識していることは2つあり
1つ目が
軸足の体重を前足にぶつけることです。
これは軸足で溜めたパワーを体重移動で前足に乗せ、インパクトに全てぶつける意識です。
ロングティーをしている自分を想像してください。
遠くに飛ばそうとするとステップ幅が広くなり、
打ち終わった後軸足が前に引きずられるようなフォームになりませんか?
私の場合ですと軸足はホームベースの後ろの方からホームベースの前辺りまで引きずられています。
プロの方だと引きずられる以上に
軸足を浮かせて自分の体重をボールにぶつける選手もいます。
日ハム時代の大谷翔平選手はこのような動きで打球速度を高めていました。
打球速度が上がってくると、野手の間を鋭く抜けていったり強襲ヒットになる確率も上がるため、打率も上がってきます。
地面を踏み込むと貰える力
2つ目の意識づけとして
強く踏み込んで大きな地面反力をもらう
です。
打撃動作の回転運動を引き起こす原動力となっているのは、打者が地面を蹴るときに生じる反作用の力です。
ゴルフの画像が分かりやすかったのでこちらをご覧ください。
https://golfdigest-play.jp/info/17261211 (画像はこちらからお借りしました)
この力は地面反力と呼ばれ、打者が地面に加えた力と同じ大きさで、逆方向に作用する力です。
つまり、地面を蹴った力が大きければ大きいほど、地面反力も大きくなります。
この力を先程の体重移動と一緒に考えると
- ステップして軸足の全体重を前足にぶつける
- 踏出した前足に体重分の力が強く加わり地面を蹴る力が大きくなる
- 打球に地面反力の力が伝わり打球速度が上がる
と言った理屈になります。
こう見ると下半身で打てと指導者によく言われた方も多いと思いますが、
あれは上半身だけでスイングしてたら勿体ないという意味も込められていたのかもしれません。
この地面反力につきましては後でまた詳しく解説します。
改めて打球角度と打球速度について
いかがでしたでしょうか?
前回の記事とまとめると
打球角度
○置きティーで高弾道のフライを打つ
- ボールを時計に見立てて7時の辺りを狙って打つ
- ボールの内側を叩いてスライス回転をかける意識
- 内側からバットを出してセンターからライト方向へ伸びていくイメージ
打球速度
○正面からティーをあげてもらいライナー性の打球を打つ
- ボールのの真ん中を捉える
- インパクトの瞬間に軸足を前足にぶつける
- 前足の踏み込みを強くして地面反力をもらい打球を強く速くする
このような練習方法と意識づけになります。
ライナーもフライも両方打て!
と一見矛盾してるように見えますが、
角度がついても速度が無ければ外野フライで止まってしまいます。
反対もまた然り
速度があっても角度が無ければスタンドインしません。
なので練習では両方を一緒に追い求めるより
どちらかに絞って練習する方が分かりやすいかもしれません。
例えば
体重移動をしっかり身につけ、打球速度が上がってきた。
→今度はボールを捉える位置を7時くらいにして、打球の回転を意識してみよう。
このようなプロセスだと、より分かりやすいかもしれません。
またスイングスピード・打球速度を測れる機会があればぜひ測定してみてください。
自分のデータとして残していければフォームの修正やパフォーマンスUPにも役立つはずです。
ぜひこの記事を参考にして色々試してみてくださいね。
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