皆さん野球を教わってきた指導者の中で印象的な方はいらっしゃいますか?
部活動の監督さん・部長さん・コーチだけではなく、外部の方や知り合いから野球を教わった方もいると思います。
今日は私の学生の頃のお話しを交えながら、選手と指導者の関係性についてお話ししていきます。
http://ged-bb.jp/blog/relationship
(画像はこちらからお借りししました)
指導者の価値観
私は高校時代の指導者の方から「これくらいできろよ」「こんなプレーもできないのか」と罵声を浴びたこともありました。
当時はその言葉の悔しさをやる気に変えてプレーしていましたが、実際何度か心が折れたこともありました。
社会人になってから改めてその当時の話しをする機会があったので、聞いてみると「自分もそういった罵声を浴びてプレーをしてきた」「それが私なりに野球と真剣と向き合うことだと思っていた」と話してくれました。
ただ、「自分が指導されてきたこと=選手に指導すること。これは決して同じにならないと実感もした」
こう仰ってもいました。
指導者として長年携わっている方でも、選手に「伝える」ことに関しては本当に悩まれていたんだと実感しました。
しかし厳しい指導の中にも個別に会話をする時間を作ってくれて
- バッティングとはそもそも何か
- プロになる選手と自分達との違い
- 道具の手入れの仕方
自分たちに色んな野球を教えてくれました。
ちなみに私は現在、何も当時のことを憎んだり後悔していません。
むしろ感謝しています。
あの厳しさがあったからこそ今の野球の充実があると本気で思えるからです。
「指導は自分にとって都合が良くても選手にとっては良いものでなければ意味がない」
「その伝える方法に毎日頭を悩ませているんだよ」
高校時代の指導者がお話しの最後に言っていた言葉でした。
現役時代に感じることの出来なかった思いを改めて言葉にして、今の自分に伝えてくれたことに深く感謝しています。
現在は違う高校の指導者としてご活躍されています。
機会があればまたお話しをしてみたいです。
全ての選手にとって意味のある3年間にするために
選手たちが何かを得るのは試合での「勝利」や「結果」しかない
私はこの考え方は間違っていると思います。
- 日々の練習の中での達成感や到達感
- 試合の敗戦やプレーの中の失敗
こういったものから学び次に繋げていきますよね。
私は指導者の方にはこのプロセスの部分も評価の対象にして頂きたいのです。
勝者の裏には敗者がいます。
同じように結果を残せる選手と結果を残せない選手も必ずいます。
私は結果が残せなかった選手にも意味がある3年間だったと感じてもらうには、失敗や敗戦を許容しながら行うプロセスの評価が重要だと思います。
失敗続きだから見限ったり、センスがないと決めつけるのではなくその選手の心の動きも見て欲しいのです。
何を見てどう思ってその行動になったのか
心の中は数値化することはできません。
なので尚更この部分を評価してくれる指導者の方が増えてくれれば、どんな結果を迎えた選手でも意味のある3年間になるのではないでしょうか?
今一度足元から
最後にこの記事を読んでくれている指導者の方々にお聞きしたいです。
貴方にとって野球とは何ですか?教え子の将来とはなんですか?
答えられなかった方は今一度足元から野球を見直してみませんか?
自ずと選手との接し方や言葉の扱い方、そしてプレーの見方も変わってくると思います。
選手が指導の意味を理解するのは引退後、またはさらにその10年後になってしまうかもしれません。
ですがその意味を理解した時は一生忘れずに自分の中に残ります。
そして今度は自分の伝え方として、自分の言葉として、届けた言葉が未来の子供たちに繋がっていくでしょう。
これからも自分の価値観を大事にしながら指導者として、一人の野球人として、楽しみながらプレーしていきましょう。
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