投手の皆さん自分のフォーシームの最高球速は何キロかお分かりでしょうか?
投手に大事なのは球速じゃないといいますよね。
もちろん変化球もコントロールも打者との駆け引きもとても大事な要素です。
ですが球速を伸ばすことを放棄していいと言うわけではありません。
球速があればあるほど(リリースから捕手のミットに収まる時間が短ければ短いほど打者はストライク・ボールの判断をする時間が少なくなります。
到達時間は
140キロで0.47秒
150キロで0.44秒
打者の立場からするとここが難しいところなのかもしれませんね。
10キロも球速差があるのに意外にもその時間差は0.03秒しか変わりません。
「0.03秒早く振る」なんて意識している時点で遅くなります。
話しを戻しまして今回は球速UPするための身体の使い方をお話していきます。
軸足の使い方
躍動感あふれるピッチング
よく聞く言葉だと思いますが皆さん具体的に説明できますか?
私はそのフォームの条件の一つとして軸足の蹴りにあると思います。
https://twitter.com/L_1_5_6/status/1192643816911556609
(マーカス・鷺ヌーマンさんのtweetより)
こちらの圧巻のフォーシームを投げ込んでいるのはMLBのマックス・シャーザー選手です。
最高球速98マイル(157キロ)
平均球速93.7マイル(約150キロ)
平均回転数は2520rpm(分速2520回転)
MLBのフォーシームの平均速球は93マイル
平均回転数は2226rpmです。
球速自体は平均的ですが回転数が大きく上回っているため、数字以上に速く見えるのかもしれません。
そんなシャーザー選手の身体の使い方を見て思うのが軸足の蹴り方が大きいことです。
投球後一塁方向に身体が向いており、投げ終りの軸足が高く上がって自身の前に来ていますよね。
これは腰の回転をうまく使っている証拠なんです。
軸足を強く蹴るには膝の向きを素早くホームプレートの方向に向けることです。
膝の向きが横向き、つまり右投手の場合は三塁側を向いたままでは強い蹴りはできません。
投手が股関節を柔らかくする必要があるのはこの為なんです。
硬ければ外旋も内旋も出来ないため結果的に手投げやパワーロスに繋がります。
以前ご紹介した可動域を広げるトレーニングでもこの動きがありますのでチェックしてみてください。
左足で急ブレーキをかける
電車や自動車に乗っている際に、急ブレーキをかけられると身体が前に投げ出されますよね。
あれは慣性の法則によるものです。
あの動きを投球動作でも利用しましょう。
http://3em27.blog.jp/archives/30345335.html
(↑↑画像はこちらからお借りしました)
リリースの直前に前の足が突っ張っているのが分かるかと思います。
MLBの速球投手はこの動きを投球動作に入れている選手が多いです。
この動きには
・下半身の並進運動に急ブレーキをかけて上半身の並進運動を加速させる。
・骨盤の回転運動に急ブレーキをかけて腕の回転運動を加速させる。
このような目的があります。
電車を例に出しながら、先ほどの軸足の蹴りの動きと合わせると
①電車が出発し加速していく
→身体の並進運動が軸足の蹴りによって加速していく
②急ブレーキが効いて乗客が前に倒れていく
→前足で急ブレーキをかけて上半身が前へ加速し腕が振られていく
このような動きの流れによって下半身のエネルギーを余すことなく投球へ伝えることが出来ます。
一流選手こそ
よくMLBの選手のフォームや動きを見て
「あれは外人の筋肉や骨格だからできるんだ」
「日本人には無理」
と言う方もいらっしゃいます。
確かにそれもあるでしょうけど、MLBの選手は他の国の選手よりも身体の動きについて理解してそれに必要なトレーニングを実施しています。
学んで鍛える
これはMLBの選手だけが出来ることではなく、誰でも出来ることです。
力任せに見えるプレーも実際にやってみると肩甲骨や股関節の動きが非常に重要なことが分かります。
知識を深めて自分に必要なトレーニングを選択し、継続してやっているからこそのあの動きなのです。
このレベルまで行かなくても私たちの野球は草野球。
140キロ投げれて変化球を二種類ほど操ることができれば無双できますよ。
球速はいつの時代も投手の憧れです。
追い求めて最高に気持ちいい三振を奪いましょう。
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